プロジェクトガバナンス

契約理論に基づく社会資本プロジェクトの効率化

規模が大きく、長期間にわたる社会資本整備プロジェクトでは、地質条件、自然条件、設計変更、法律の改廃など様々な問題が事業期間中に発生する可能性があります。これらの不確定要因に関して、将来起こるべき内容を契約書に全て盛り込むことはできず、契約は不完備にならざるを得ません。

不完備契約では、事業期間中に発生する事象には契約ルールの変更という形で対処しますが、再契約時点で生じた交渉力を戦略的に用いて、相手が生み出した余剰を搾取しようとしたり(ホールドアップ問題)、交渉過程において相手側の立証能力の欠如を意識的に利用する(モラルハザード問題)ことにより、請負側のインセンティブが低下したり、再契約に多大な追加的費用や時間がかかるという非効率性が生じてしまいます。この非効率性は、自分の持つ情報を相手は有していないという情報の非対称性に起因するといえます。契約が不完備であり、情報の非対称性が存在する状況下での、契約における発注側と請負側の意思決定メカニズムをゲーム理論に基づく数学的モデルにより分析し、効率的な契約方式の開発を目指しています。 性能規定型契約

新規論文(投稿中)

・大西正光,小路泰広,小林潔司,2008,技術的マッチングと性能規定型発注方式の経済的価値

研究トピックス 

不完備契約理論と建設契約
PFI事業ガバナンスの経済分析
 

(文責:大西

最終更新日 2013年2月26日(火曜)13:53

計画マネジメント論分野Facebookページ

Search Lab

Login Form

Syndicate

トップに戻る